日々の介護

日々の介護

妻がいう家族とは、同居し生活を共にする者という意味で、必ずしも血縁者を意味しているのではないようです。介護を始める前、妻は義父と生活を共にしていませんから、厳密な意味では家族ではありません。義父にとって家族とは義母であり、兄嫁であり、姪(兄嫁の娘)でした。 一方、私のオヤジの家族は母であり、末の妹であって、私はオヤジの家族ではなかったのです。

 

痴呆症はほぼ同じ経過をたどり、完治する病気ではありません。日々の介護では患者の不安をできるだけ取り除き、進行をゆるやかにさせてゆくことが、介護者に求められます。初期の対応に多少立ち遅れたとしても理解を持って家族が接すれば挽回できるのです。痴呆症患者はけっして裏切りません。愛情をたっぷり注ぐことが介護を楽にするコツでいます。お昼近くともなると、先生の表情もげんなりしています。ですから私たちがせっかく下記の「一〇か条」を心に誓って先生に向き合ってもこたえてくれないこともあります。そのうえ父のあとにまだたくさんの患者さんが待っているのかと思うと、よく相談することも、納得できないことがあってもくり返して質問などできる気分にはなれませんし、これからの見通しを尋ねるなど問題外です。一〇か条の一つ一つはどれもたいせつなことがらです。患者側だけでなくこの一〇か条は先生がたにも受け止めていただきたいものです。

 

訪問介護ってどんなことをしてくれるの?

訪間介護(ホームヘルプサービス)です。食事の介助、薬の服用、排泄の世話、そして父の見守りです。最もたいへんなお世話は動こうとしない父をベッドからダイニング、ダイニングからベッドヘ移動させることです。それ以外はスキンシップを兼ねて、ひげ剃り、爪切り、足浴を父の状態に合わせてお願いします。こちらは身体介護の扱いです。まれに立ち上がろうとする父に配慮してもらいますが、ダイニングで腰かけている間はほとんどじっとすわったままです。そのうえ午前に一時間半から二時間、午後も同じ時間の昼寝タイムがあります。その間に家事をお願いします。父の生活エリアの掃除、お風呂場の掃除、洗濯物の取り込み、調理など、こちらは家事援助の扱いです。家事援助と身体介護の混合型でプランを立てています。